宝石の工芸美
500年の伝統技術を持つ宝石の工芸美の町 イーダー・オーバーシユタインに生まれたマイスターたち プロローグ 今にも飛び立とうとしている一羽の鳥がいる。その目も、羽も美しさと力強さを感じさせる。しかし、これは現実の鳥ではない。 石から生まれた鳥なのだ。長い経験と高い水準の専門技術を持つ職人たちが、あたかも魔術をかけたように生命を吹きこんだ工芸品なのである。
工芸の故郷イーダー・オーバーシユタイン これらの工芸品は、ドイツのイーダー・オーバーシユタインという美しい町で生まれた。 イーダ−・オーバーシュタイン市はフランクフルトから南西に約130km。谷間の小さな田舎町である。市街の中心を横切って流れるナーへ川はライン川に合流している。この町は、古き良きヨーロッパの雰囲気を残すばかりでなく、五百余年にわたる宝石の町としての歴史を誇っている。 世界の宝石学の要であるドイツ宝石学協会、ドイツ宝石学研究所そして、ダイヤモンドー宝石取引所が、この町にあることも、その歴史をよく象徴している。 17〜18世紀には、ヨーロッパ全域で宝飾品を身につけることが流行したが、そのなかで特に珍重されたカメオの製作は、ほとんどがこの町で作られていた。
ゲブルダー・ヴィルド社はイーダ−・オーバーシュタインで有名な貴石彫刻工房の一つである。ヴィルド家は1678年から貴石彫刻家としての歴史を刻んでいる。 ゲブルダー・ヴィルド社は1858年ゲブルダー・ヴィルドとその兄弟のハラルド・ヴィルドによって創設された。 「エレガントで特別な何か。」その何かに必ず出会えるのがゲブルダー・ヴィルド社の作品である。 選び抜かれた熟練工によって、今日まれに見る完璧なまでもの手作りで表現される鳥たちは、自然の美しさを持つ宝石を使って、キャンバスを飛び出して描き出された究極の美なのである。これらの作品は世界の「美」の理解者たちの心を捉えて離さない。 特にいくつかの原石を巧みに張り合わせ、自然の色を表現する技術はゲブルダー・ヴィルド社ならではのものと言える。
紅水晶七福神 8X5X3cm